みなさまこんにちは、上地正寿です。
厚生労働省が令和7年5月30日に公表した「2024年(令和6年) 職場における熱中症による死傷災害の発生状況(確定値)」によると、職場における熱中症による死傷者数が過去最多を記録したとのことです。
職場での熱中症による死亡者及び休業4日以上の業務上疾病者の数(死傷者数)の数は、
令和6年に1,257人、死亡者数31人となりました。
この数字は1989年の統計開始以来の最多記録となり、職場での熱中症対策の重要性がより高まっています。
リスクの高い業種については以下のとおりです。
1.製造業:235人(死亡者5人)
2.建設業:228人(死亡者10人)
3.運送業:186人(死亡者3人)
4.警備業:142人(死亡者2人)
5.商業:116人(死亡者2人)
建設業と製造業で全体の約4割を占める結果になりました。
令和7年6月1日からは、労働安全衛生規則が施行され、企業が行うことが義務化されました。
企業が実施すべき具体的対策は以下の通りです。
1. 緊急時対応体制の整備
・発症時の具体的な対応手順の策定・周知
・救急搬送体制の確立
・現場責任者への応急処置教育
・緊急連絡網の整備
就業規則や安全衛生規程に熱中症対応手順を明記し、全従業員への周知を徹底してください。
2. 暑さ指数(WBGT)の活用
測定・管理体制
・WBGT測定器の設置
・作業中止基準の設定(WBGT31℃以上で屋外作業中止等)
・リアルタイムでの情報共有システム
厚生労働省の「職場における熱中症予防基本対策要綱」に基づく対策として、労働安全衛生法上の安全配慮義務を果たすために必要です。
3. 労働衛生教育の徹底
教育内容
・熱中症の症状と応急処置
・水分・塩分補給の方法
・作業環境の改善方法
・個人の健康管理
実施時期
・入社時教育
・夏季前の特別教育
・定期的な復習教育
4. 健康情報の把握と配慮
プライバシーに配慮した健康情報管理
・定期健康診断結果の活用
・既往症・服薬状況の把握(本人同意の下)
・リスクの高い従業員への個別配慮
配慮措置の例
・作業時間の調整
・作業場所の変更
・より頻繁な休憩の設定
5. 作業環境の改善
物理的改善
・冷房設備の設置・増強
・日陰の確保
・通気性の改善
・冷却設備の導入
作業方法の見直し
・交代制の導入
・作業時間の調整(早朝・夕方へのシフト)
・作業の分散化
厚生労働省HP
→ 令和6年「職場における熱中症による死傷災害の発生状況」(確定値)を公表します
熱中症のリスクは年々高まっています。
従業員が安全で仕事をするためにもしっかりとした対策を行いましょう。

アメリカンビレッジ
今日も最後までお読みいただきありがとうございます。
皆さんにとって、素敵な一日になりますように!!
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