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休業手当を支給した場合の失業給付金はどうなるの?!

2022.01.14

雇用保険

みなさまこんにちは!!テニスとゴルフと野球大好き飯田です。


今回も事業所からの質問について記載したいと思います。

【従業員が退職し、離職前の6か月に「休業手当」を支給した場合と、「休業手当」を支給していない場合とで比べて雇用保険の失業給付金に違いはありますか?との質問を受けました。】

事業所がコロナ休業などで「休業手当」を支払った場合、失業給付金に影響が出る可能性があります。そのため離職票の備考欄に休業手当の情報の記載が必要となります。なぜ、離職票に休業手当の情報が必要なのかというと、失業給付金の計算方法と関係があるからです。


ポイント①

離職票の備考欄に、休業日数とその休業日に支払った休業手当の全額を記載します

ポイント②

月給者(日給月給者含む)で、休業期間に所定休日がある場合、その日数も記載します

(所定休日が休業に挟まれていて、間に勤務した日がない場合のみ)

ポイント③

賃金支払対象期間の全てで休業した場合、「全休業」と記載します



失業給付金の計算方法は「基本手当日額」×「所定給付日数」となります。


「基本手当日額」は、離職者の「賃金日額」に給付率(45%~80%)を乗じて算出します。

そしてこの「基本手当日額」に、「所定給付日数」を乗じた分が「失業給付金」として離職者に支給されます。

「所定給付日数」は、年齢、雇用保険の加入期間、退職理由によって異なります。


一方、「賃金日額」は、休業手当や休業日数を離職票に記載するか否かによって計算方法、単価が変わってきます。


(1)原則の「賃金日額」計算方法

原則の計算方法では、離職前6か月に支払われた賃金(臨時に支払われる賃金及び 3か月を超える期間ごとに支払われる賃金を除く。以下同じ)の総額を180日で除して得た額を賃金日額とします。

(2)休業手当が含まれる場合の「賃金日額」計算方法

離職前6か月に休業手当が含まれる場合は、離職前6か月に支払われた賃金の総額から休業手当の額を控除した額を180日から休業日数および休業期間中の所定休日数を控除した日数で除して得た額で算出します。なお、全休業の月については、休業日数は30日で計算されます。

休業手当が支給された場合は(1)と(2)で算出した額を比べ、金額の高い方が「賃金日額」となります。

休業手当の金額、休業日数、休業期間中の所定休日を離職票に正確に反映させていないと、

場合によっては失業給付金の基礎となる「賃金日額」が低く算出されてしまう可能性があります。

正しい失業給付金の算出のためにも、「休業手当を支給した日」がある場合は休業手当の金額、休業日数、所定休日等を離職票に正しく記入して頂ければと思います。

今日も最後までお読みいただきありがとうございます。

皆さんにとって、素敵な一日になりますように!!

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